太陽誘電が最小コンデンサーで先手、各国の通信規格に対応

需要が本格化する5年後を見据える

 太陽誘電は業界最小水準の「0201」サイズの積層セラミックコンデンサー(MLCC)ビジネスを拡大する。2017年度は110品目超のラインアップを用意し、18年度は品ぞろえを一段と拡充する見通し。静電容量が異なる製品や温度補償性能を高めた製品を市場に投入する構えだ。0201品はサンプル出荷などが多く、量産規模は年間数万個にとどまっているが、市場を開拓して20年度までに年産数千万個以上の規模を見込む。

 太陽誘電は業界最小と言われる0201品の拡充に力を注ぐ。外形は縦0・25ミリ×横0・125ミリ×高さ0・125ミリメートル。すでにラインアップとして、静電容量の偏差が異なる製品を細かく用意している。今後、静電容量が0・2ピコ―100ピコファラッド(ピコは1兆分の1)の間で、最小0・05ピコファラッドの間隔で製品化していく。また世界各国の通信規格に対応する。

 MLCCの開発は、小型・薄型化をどこまで進められるかが重要視される。搭載されるスマートフォンやウエアラブル機器が小型・薄型化しているためだ。

 またデュアル(複眼)カメラや指紋認証など新機能が増加しており、新機能の部品が実装されるたびに実装面積の削減が求められ、MLCCなどの電子部品に対して小型・薄型化の要求が増している。さらに近年では、世界各国の通信規格や周波数帯域に対応するため、ラインアップ数もそろえる必要がある。

 MLCCは一時的に電気を蓄える機能を持つ電子部品。電子機器の中では、複数の回路で信号の通りやすさが異なると、信号の流れが滞るなどの問題が生じる。これらを防いで信号の流れをスムーズにするために用いられる。このため汎用性が高く、改良の余地が大きいとされる。

日刊工業新聞2017年9月28日

日刊工業新聞 記者

日刊工業新聞 記者
09月28日
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高機能スマホでは1台当たり800―1000個搭載されている。ただ現状では、製品外形が縦0・6ミリ×横0・3ミリ×厚さ0・3ミリメートルの「0603」品が主流だ。太陽誘電は需要が本格化する5年後を見据え、0201品の品ぞろえを強化する構えだ。小型・薄型化という電子部品の“王道”の差別化戦略で勝負をかける。
(日刊工業新聞第一産業部・渡辺光太)

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古川 英光
古川 英光
09月28日
うわ〜、1/8ミリ角か。小さいなぁ〜。
  

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