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日立が考えるエネルギービジネスの新たなトレンドとは?
「サステナブルという概念に『分散』、『デジタル』、『省エネ』の技術を組み合わせ、イノベーションを実現する」
-エネルギーソリューションビジネスユニットでは、仮想発電所(VPP)のようなインキュベーションのプロジェクトも多いですが、実際にビジネス化していく上でポイントは何でしょう。
「地域内に点在する電源を束ね、あたかも一つの発電所のように使うVPPは、海外で実証を積み重ねています。英国では余った電気を熱に置き換えておいて、後から電力取引市場で流通させようという考え。ビジネス化ではレギュレーション(規制)の問題があります。日立はVPPに関するさまざまな取り組みを進めており、日本でも発送電分離の流れの中で2020年以降にリアルタイム市場でのネガワット(省エネ)とポジワット(創エネ)が大きくなっていくでしょう」
「そしてビジネス化で大事なのは、どこのお客さまがけん引していくかを見極め、パートナーを組むこと。お客さまも新しいビジネスモデルであれば仲間づくりをします。我々も1社で技術課題をクリアしていくことはできないので“協創”の姿勢です。競合ではありますが、直流送電でスイスのABBと提携したのもグローバル展開やスピード感を考えてのことでした。先見性のあるベンチャーと、日立のようなITとOTで組織力のある会社がオープンイノベーションで先進事例を作ることもあるでしょう」
※「シュタットベルケ」=ドイツで自治体が出資し地域の電気やガス、通信などを提供する事業体