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現役高専生の17歳社長、電動車いすでこんぴらさん参拝を!

後方確認装置を開発
 17歳の社長が障がい者向け装置を考案―。フレップテック(高松市)は、電動車いすの後方が簡単に確認できる装置「Shippo」を開発した。車いす後部に自動車用バックカメラや加速度センサーを内蔵した本体を装着し、手元にセットしたモニターで後方路面が確認できる。従来はミラーによる後方確認が多く、薄暗い場所では後方が見えにくかった。

 今後、全国頸髄(けいずい)損傷者連絡会との実証試験で、改善を進めていく。香川県よろず支援拠点の支援で製造委託が可能な企業も探し、12月までに商品化を目指す。装置の価格は約2万円を想定している。

 楠田亘社長は香川高等専門学校の学生で、自身も発達障がいを抱えている。小学生時代に熱中したサッカー競技用ロボットで培った3DCADやプログラミングなどの技術を生かし、「障がい者の役に立てる製品開発」を目指した。開発に先立ち、5月に起業した。

 楠田社長は「将来はこんぴらさん(金刀比羅宮)を電動車いすで楽に参拝できる装置の開発や、その関連イベントをしたい」と意欲を示している。
楠田社長自身も発達障がいを抱える(右手が本体で、左手が液晶モニター)
日刊工業新聞2017年9月1日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役ブランドコミュニケーション担当
日刊工業新聞でも大学生を対象したビジコンを開催していて高専生も対象。毎回、技術面ではレベルの高い提案が多い。そこからいかにビジネスにつなげていくか。起業という側面に限らず「高専改革」によるポテンシャルの引き出し方はもっと可能なはず。

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