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海の日は7月20日に固定すべきか論争

3連休でなくなると、経済損失は2000億円に
 今日は「海の日」。1996年の施行時は7月20日で、夏休み初日のイメージが強かった。週末の3連休を作ろうと、03年の祝日法改正(ハッピーマンデー制度)で7月第3月曜日に変わった。

 だが7月20日に戻す動きがある。超党派の国会議員らが「海の恩恵に感謝する日が単なるお祭りになっている」「祝日の意義が分からない子どもが増える」などの理由から法改正を促している。

 後押しするのが、昨年に始まった「山の日」の存在だ。8月11日の日付固定だが、山に関する特別な由来はない。海の日は1876年に明治天皇が東北地方を巡幸し、「明治丸」で横浜に帰港した日。祝日化前は「海の記念日」だった。

 日本旅行業協会は日付固定化に反対だ。海の日を含む3連休の旅行消費額や経済波及効果は、7月第2週の土日月に比べて2倍近くある。20日に戻すと経済損失は2000億円に達するという。会長の田川博己さん(JTB会長)は「ハッピーマンデーを維持すべきだ」と訴える。

 3連休は旅行需要が増える半面、お盆などと同様、どこも混雑する。本来は主体的に有給休暇を取り、休日を分散させる方がいいはず。政府が音頭を取らないと休めない社会風土は改めるべきだろう。
日刊工業新聞2017年7月17日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役デジタルメディア事業担当
今さら3連休にこだわる意味がまったく分かりません。自分は週休3日を推し。土日休みが固定なら個人的には「水曜休み」が理想。

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