がん研究進む!理研が化合物結合たんぱく質の探索手法を開発

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理化学研究所環境資源科学研究センターの永沢生久子基礎科学特別研究員、長田裕之グループディレクターらは、化合物に結合するたんぱく質を網羅的に探索する手法を開発した。この手法により、がん細胞を攻撃する作用がある化合物が結合するたんぱく質の候補を見つけることに成功した。がん治療薬開発など、創薬研究の促進につながる。成果は6日、米科学誌セル・ケミカル・バイオロジー電子版で発表される。 たんぱく質は熱が加わると性質が変化するが、たんぱく質と化合物が結合することにより熱への耐性が変化する。研究チームはこの性質に着目。がん細胞から抽出したたんぱく質に化合物を加えて熱処理し、熱への耐性が変化したたんぱく質を特定する手法「2DE―CETSA」を開発した。 実際に、大腸がんの細胞に対して細胞増殖阻害作用があるものの、作用機序が分からない化合物「NPD10084」の標的となるたんぱく質を2DE―CETSAを使って探索したところ、細胞の代謝酵素の一種を特定することができた。 創薬では、細胞や臓器などへの作用を指標とした新たな化合物の探索が行われる。しかし、化合物が細胞や臓器のどの分子を標的として働いているかを特定するのは、決まった手法がないため困難だった。

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