「ペイペイ」登録者2000万人突破、LINEとの統合でどうなる?

 ソフトバンクグループ傘下ペイペイはスマートフォン決済「ペイペイ」の登録者数が、17日に2000万人を突破した。10月1日に1500万人を突破していたが、同日に始まった「キャッシュレス・消費者還元事業」に加え、10月5日限定で実施した大型キャンペーンの結果、1日当たり10万人以上増えたと分析している。登録者数の伸びに比例し、ペイペイが利用できる加盟店数も170万カ所を突破。18年10月のサービス開始からの累計決済回数も3億回を超えた。ソフトバンクグループ傘下のZホールディングスとLINEは20年10月をめどに経営統合することで基本合意した。 今回の統合には、決済や電子商取引(EC)分野で覇権を握りたいSBGと、金融事業での苦戦を挽回したいLINEの思惑が見え隠れする。 ソフトバンクが魅力に感じたのは対話アプリ「LINE」の約8000万人の顧客基盤だ。ヤフー利用者の約5000万人と合わせると約1億人で、国内最大規模の連合となり、金融やECで覇権を握る構えだ。 MM総研(東京都港区)の横田英明常務取締役は「ヤフーとLINEのユーザー層に一定の被りはあるが、比較的中高年に強いヤフーと若年層に強いLINEが組めば老若男女をカバーできる」と見る。 一方それらを束ねるSBGは、運用額10兆円規模のビジョン・ファンドなどの損失で2019年4―9月期連結決算で営業損益が155億円の赤字だった。巨額投資した米シェアオフィス大手・ウィーカンパニー(ウィーワーク)などの企業価値減が響いた。 さらにZHDは衣料通販サイト「ゾゾタウン」運営会社のZOZO(ゾゾ)を買収、13日に連結子会社化するなど大型投資が相次ぐ。今後LINEを買収する可能性もあるため、既に実績を持つ国内企業を囲い込みウィーカンパニーでの失策からの挽回を図る側面もありそうだ。 LINEにとっても今回の話は渡りに船だった可能性が高い。対話アプリで圧倒的シェアを持つが、アプリは基本無料のサービス。スタンプ販売などで収益化を狙うものの売上高の過半を広告料収入で支えられている。 さらにスマートフォン決済サービス「LINEペイ」での販促費がかさみ、19年1―9月期の連結決算は当期損益が339億円の赤字だった。ZHDが手がけるスマホ決済「ペイペイ」などとの連携で生き残りを図る狙いもありそうだ。 今回の統合で決済・ECの巨大連合が誕生すれば、競合他社が単独で太刀打ちするのは簡単ではない。「1社で囲い込むのではなくユーザーをシェアする時代になった」(横田氏)ことから、IT企業が提携し連合で戦うケースが増えそうだ。

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