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「MRJ」納入、19年に前倒し

「MRJ」納入、19年に前倒し

飛行試験中のMRJの飛行試験初号機(三菱航空機提供)

 三菱航空機(愛知県豊山町、水谷久和社長)の水谷社長は、日刊工業新聞などの取材に応じ、国産小型ジェット旅客機「MRJ」のANAホールディングスへの納入時期について「2019年を念頭に置いて作業している」と20年半ばからの前倒しを目指す考えを示した。

 量産初号機の納入時期は、5度目の延期で18年半ばから20年半ばに遅れた。水谷社長は「めどが付いたと言えるほどではないが、社内では何とか19年に頑張ろうと話している」とした。

 現在、今秋の完了予定で電気配線の見直しによる機体の設計変更作業を進めている。フランス企業とパートナー契約を結び、約20人の技術者を受け入れており「彼らの力をフル活用してきっちり仕上げたい」と強調した。

 また、19日に開幕する世界最大規模の航空宇宙産業展「パリ国際航空ショー」でMRJの実機を世界の主要航空ショーで初めて展示することについて「開発が前に進んでいると実感してもらえるはず」と意気込みを示した。

 パリ航空ショーでは「受注という目的よりも、見直した計画に基づいて開発していると認識してもらうことが重要」と述べ、会期中の受注獲得にはこだわらない考えを示した。
水谷社長
日刊工業新聞2017年6月14日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役ブランドコミュニケーション担当
4月に社長に就任した水谷氏。これ以上の延期は許されない状況で慎重に慎重を期しているだろう。それでもこのタイミングで前倒しの発言をするのは、かなりの確度で自信があるのではないか

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