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VRで尿意再現、高齢者の気持ちに

老化や手術の後遺症、乳幼児のおむつ離れ訓練での利用を想定
 高齢化社会が進むのに伴い、視力や足腰の動きを制限し、老化を疑似体験する活動が広がっている。高齢者のように動くことを体験することで、理解や共感を得ようという試みだ。中でも高齢者にとって精神的なショックの大きい体験の一つが失禁だと言われる。そんな失禁体験がVR(仮想現実)で再現された。

 おなかをベルトで加圧して尿意を演出。ビニールの中のお湯が股に広がると加圧が解け、首筋が冷やされ振動子がぶるぶる震える。老化のほか、手術の後遺症で尿意を感じられない人の利用や乳幼児のおむつ離れ訓練での利用を想定する。

 開発した電気通信大学の亀岡嵩幸さんは、「性別で湯の流し方を変えた。男性は尿道が上を向いているため、ももの上をじわっと広がる。

 女性は股下から椅子を伝うように広がる」と説明する。体験者は股が濡れていないかを必ず確認するという。相手への共感が広がり、介護や子育てのあり方が少し変わるかもしれない。
               
日刊工業新聞2017年5月29日
小寺貴之
小寺貴之 Kodera Takayuki 編集局科学技術部 記者
失禁VRは進化していて、立った状態での失禁も実現したそうです。小学校で恥ずかしくてトイレに行けなくて、授業中にお漏らししてしまう。そんな経験をした人はクラスに一人はいるはずです。通学中の電車、バスの中だったら悲惨です。同窓会では必ずといっていいほどネタになります。屈辱を思い出して、心に刻むのに最適なVRだと思いました。小さい子は車酔いや電車酔いで車内でもどすこともあるので、嘔吐VRも開発して欲しいです。トレーニングになるかもしれません。

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