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世界最高水準の拠点間通信速度、毎秒800ギガビットを保証…NTT東西が新サービス

世界最高水準の拠点間通信速度、毎秒800ギガビットを保証…NTT東西が新サービス

遠隔医療などでの活用を見込む(イメージ)

NTT東日本とNTT西日本は18日、NTTの次世代光通信基盤「IOWN(アイオン)」を用い、世界最高水準となる毎秒最大800ギガビット(ギガは10億)の通信速度を保証した顧客拠点間の通信サービスを12月1日から順次始めると発表した。全国に点在するデータセンター(DC)をつないで計算処理を分散させる「分散型DC」、通信事業者の基幹通信網、遠隔医療などでの利用を見込む。2025年大阪・関西万博の夢洲会場(大阪市此花区)にも提供する。

新サービスの名称は「オールフォトニクス・コネクト・パワード・バイIOWN」。料金は個別見積もり。IOWNの構成要素でネットワークから端末までを光で結ぶ低遅延通信技術「オール光ネットワーク(APN)」を用いる。

NTT東西の同サービス提供エリア内の2拠点間を接続可能。回線の終端装置をNTT局舎内に設置することにより、顧客拠点への同装置の設置を不要とし、省スペース化や消費電力の低減に貢献する。

NTTはIOWNについて、電子ベースの従来技術に比べて電力効率を100倍、伝送容量を125倍、遅延を200分の1にする目標を示している。NTT東西は23年3月に超低遅延の専用線サービス「APN IOWN1・0」の提供を開始。コンピューターゲーム競技のeスポーツやライブ、エンターテインメント分野での演出やDC間接続などで実証に取り組んできた。

日刊工業新聞 2024年11月19日

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