従来比60%細く…直径0.35mmの“世界最小”コネクター、ヨコオが投入
ヨコオは5日、直径0・35ミリメートルのスプリングコネクターを開発したと発表した。充電やデータをやりとりする際の接点として使う。切削加工や組み立て、表面処理を工夫したことで、同社製品で最も細い従来品と比べ約60%細くした。ウエアラブル端末をはじめとした電子機器市場を一段と開拓する。従来と比べ多くのコネクターを基板に載せることができるため、電子機器の充電時間の短縮に貢献する。月間500万ピンの販売を目指す。
価格は個別見積もり。ヨコオによると世界最小だという。ワイヤレスイヤホンやスマートウオッチ、スマートグラスなど電子機器での利用を想定。マレーシアの生産拠点での量産を予定する。
半導体検査用治具で用いられるプローブ製造の技術を生かして細いコネクターを開発した。同社が扱う直径1・5ミリメートルのスプリングコネクターが1本載る空間に、新製品は4本を載せられる。コネクターの細径化により、電子機器の小型化にもつながる。
さらに、新たなコネクターを使った新製品を10月にサンプル出荷する。新製品は毎秒40ギガビット(ギガは10億、Gbps)の高速伝送防水コネクターで、価格は個別見積もり。従来品と比べ伝送速度を2倍に引き上げた。パソコン(PC)やタブレット端末向けを想定する。
日刊工業新聞 2024年09月06日