ニュースイッチ

世界規模で“適所適材”…帝人、異動含む社内公募制度

世界規模で“適所適材”…帝人、異動含む社内公募制度

国内外拠点への異動を募る制度を開始(帝人東京本社が入る霞が関コモンゲート)

帝人は海外拠点への異動を含む社内公募制度「グローバル・ジョブポスティング制度」を新設した。従来は実施されていなかった、世界規模でのグループ会社間異動が可能になる。社内の流動性を高めることでグローバルでのキャリア形成に応えるとともに、世界規模での“適所適材”の実現につなげる。年2回程度の実施を目指す。

第1回は、帝人本体とテイジン・アラミド(オランダ)のポジションを募集した。現在は応募者の選考を進めている段階で、9月末をめどに順次決定する。応募資格はポジションにより異なるが、ビジネスレベルでの英語能力などを求めた。受け入れ部署においても、立地する国以外の人材を配属することでダイバーシティー(多様性)の推進につなげてもらう。

帝人はポジションを起点とした適所適材を進めており、主体的なキャリア形成を促す「キャリア自律」を支援している。その一環で、社員がキャリアを考える機会として、2023年度から社内公募をかけている部署のトップが自部署の魅力を語る「ジョブ・ポスティングウィーク」を始めた。グローバル・ジョブポスティング制度の募集でも同様のイベントを実施する予定だ。

原美奈子人事戦略部長は「優秀な人材の採用が難しくなる中で、各国内での異動だけでは確保が間に合わない。制度新設により、世界規模での経営基盤強化につなげたい」と話す。今後も、グローバルでのキャリア形成につなげる新たな制度の導入を検討する。

日刊工業新聞 2024年09月06日

編集部のおすすめ