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EV電池安全部材を量産…イビデン、売上高100億円へ

EV電池安全部材を量産…イビデン、売上高100億円へ

EV電池用の安全部材の生産を始めたイビデンの大垣北事業場

イビデンは新規事業として、電気自動車(EV)電池用安全部材の生産を大垣北事業場(岐阜県揖斐川町)で始めた。投資額は数十億円規模。セラミック事業で主力の自動車用粒子状物質減少装置(DPF)は、電気自動車(EV)シフトで市場の縮小を予想する。その代替としてEV電池用安全部材で2028年3月期に100億円超の売り上げを目指す。

EV電池用安全部材は断熱材を混練したセラミックス材料を繊維にし、焼成せずマット状にする。車載電池の間に挟み、発火などの電池事故の際に被害拡大を防ぐ。

イビデンは国内自動車メーカー2社からEV電池用安全部材を受注しており、1社に供給を始め、もう1社向けも準備中。需要に応じて段階的に生産量も増やす。海外を含め他社にも売り込みを進めている。

大垣北事業場はセラミックス製品の主力工場。従来はDPFも生産していたが、生産効率や市場性を考慮しハンガリーとメキシコの拠点に移管したばかり。その空きスペースにEV電池用安全部材の生産ラインを導入した。

同社は1970年代に当時の新規事業として繊維状の断熱材(セラミックスファイバー)の生産を始めた。その要素技術は触媒担体保持材に発展。現在はDPFやシール材を含め、セラミック事業は経営の3本柱の一つになっている。

5カ年の中期経営計画で28年3月期にセラミック事業で1000億円の売り上げを目指す。24年3月期比3・6%増とほぼ横ばいだが、DPFなどエンジン系製品の落ち込みをEV電池用安全部材などの新規製品でカバーする。


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日刊工業新聞 2024年07月08日

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