車部品を電気で熱処理、大同特殊鋼が真空焼鈍炉
【名古屋】大同特殊鋼は自動車部品の熱処理に対応した「連続式真空焼鈍炉」を発売した。ヒーター加熱方式の採用で電気のみをエネルギー源とし、化石燃料を使用しない。カーボンフリーの電力を使用することで二酸化炭素(CO2)排出量削減が可能。浜名部品工業(静岡県湖西市)から初めての受注を獲得した。2030年までに6―8基の販売を目指す。
磁石製造向けに販売してきた連続式真空焼結炉や真空浸炭炉で培った真空技術を、鍛造部品や電磁鋼板などの自動車部品の焼き鈍しに応用した。カーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)を実現できる熱処理の提案が評価され、受注につながった。
雰囲気ガスが必要ないため、雰囲気ガス由来のCO2排出もない。また水冷構造で周囲への放熱がなく、快適な作業環境を実現する。
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日刊工業新聞 2024年7月3日