半導体工場で実運用、見回りロボットで自動点検
日立プラントサービス(東京都豊島区、風間裕介社長)と日立システムズは、ロボットスタートアップのugo(ユーゴー、東京都千代田区、松井健最高経営責任者〈CEO〉)と協業し、自律走行ロボットで工場内を自動点検するサービスを2024年度中に始める。今秋から半導体工場での実運用を実施し、サービス導入にあたっての課題などを検証する。点検業務の効率化により、企業のデジタル変革(DX)を支援する。
人工知能(AI)を搭載したユーゴーのロボットが工場内を循環しつつ、搭載した各種センサーがアナログメーターなどの数値を読み取り、データ化。さらに環境センサーを搭載すれば温度や湿度、気圧などの情報も取得できる。読み取りサービスは日立システムズが支援する。
さらに読み取ったデータを日立プラントがこれまで培った工場保守のノウハウなどOT(制御・運用技術)と融合することにより、顧客の施設運用の効率化に貢献する。
将来的に熟練の保守員が持つノウハウをAIで再現するなどのサービスも検討する。日立プラントの担当者は「データをAIで処理して、顧客にとってより価値の高いものを提供する」としている。
【関連記事】 世界の半導体工場で、揺るぎない信頼を集めるクリーン搬送装置
日刊工業新聞 2024年6月6日