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原子力機構、シリカでタイヤ高性能化を解明 耐摩耗性の改良期待

日本原子力研究開発機構(原子力機構)はJ―PARCセンターなどと共同で、シリカがタイヤを高性能化する仕組みを解明した。中性子と水素のスピンを利用した新たな観測技術を採用し、タイヤのゴムとシリカが結合する状態を確認した。今回の成果を応用することで、耐摩耗性を大幅に改良したタイヤが開発されることが期待される。

自動車用のタイヤはゴム材料にシリカのナノ粒子を添加して性能を高めている。その際、ゴムとシリカの結合を強くするためにカップリング剤を添加する。ただ、電子顕微鏡やX線などを使用した従来の手法ではカップリング剤がどのように機能しているかを調べられなかった。

原子力機構などは中性子と水素のスピンを利用した「スピンコントラスト変調中性子反射率法」で、ゴム材料とシリカナノ粒子の界面にカップリング剤が単分子層を形成していることを観測した。その厚さや組成、界面状態からゴムとシリカの分子レベルの結合状態を決定した。

日刊工業新聞 2024年05月23日

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原子力機構の『価値』
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