洋上風車部材を日本初輸送へ、内航モジュール船の特徴
商船三井はグループ会社を通じ、日本初となる内航モジュール船(イメージ)による洋上風車基礎部材輸送についてJFEエンジニアリング(東京都千代田区)と海上運送契約を結んだ。同船は欧州市場で実績のある最新デザインをベースに設計されており、平坦な甲板が特徴。風車部材を船尾・船側方向から直接積み込める。同船は中国の泰州三福重工集団と建造契約を結び、2026年春の完成を予定する。
新船は、岡山県笠岡市にあるJFEエンジの製造拠点から国内の洋上風力発電建設予定地へ、洋上風力発電用基礎(モノパイル)を海上輸送する。商船三井グループ会社の商船三井ドライバルク(東京都港区)の管理のもと、商船三井内航(同)が運航する。
同船は、自動船位保持装置(ダイナミックポジショニングシステム)を搭載し、貨物を風車建設サイトの船舶に直渡しすることも検討できる。耐候性能も高い。モノパイルのほか、タワーやブレード、機械室(ナセル)、浮体基礎などの風車部材や、さまざまな大型重量物を輸送できる。
日刊工業新聞 2024年4月17日