「液化水素輸送」30年メド建造・運航開始へ、商船三井が共同検討に参画
豪エネルギー大手のウッドサイドエナジーなど3社と
商船三井は14日、豪エネルギー大手のウッドサイドエナジーなど3社による液化水素輸送の共同検討に参画したと発表した。商船三井の輸送技術などが評価され、打診を受けた。タンク容量8万立方メートル型の輸送船(イメージ)を前提に技術や安全、施工、運用、経済性を検討し、2030年までの建造・運航開始を目指す。同船では水素を主な推進燃料に利用する。
液化水素輸送の検討には造船・エンジニアリング会社のエイチディー コリア・シップビルディング・アンド・オフショア・エンジニアリング(HD KSOE)と船会社のヒュンダイ・グロービスも参画。ウッドサイドが水素の製造や積揚地での貯蔵、HD KSOEが船の設計と建造、ヒュンダイ・グロービスと商船三井が運航面や荷役を検討する。
水素は環境負荷の低いエネルギーとして注目され、毒性がなく安全に輸送できる一方、液化水素はマイナス253度Cまで冷却する必要があり、輸送には高い技術力が求められている。
日刊工業新聞 2024年02月15日