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日立製作所子会社、三菱電機から配電用変圧器事業を買収

日立製作所子会社、三菱電機から配電用変圧器事業を買収

日立産機システムが提供しているアモルファス変圧器

日立製作所子会社の日立産機システム(東京都千代田区、竹内康浩社長)は、三菱電機の名古屋製作所(名古屋市東区)の配電用変圧器事業を買収する。買収金額は明らかにしていないが、10億円程度とみられる。設備や知的財産、生産・販売網などが対象。人員の所属などについては今後詰める。買収により日立産機は国内変圧器事業を強化し、三菱電機は工場自動化(FA)事業の拡大に力を注ぐ。10月から段階的に譲渡を開始し、2026年4月の完了を予定する。

配電用変圧器は発電機からの高電圧を低電圧に下げて公共施設や商業施設などに配電する機器。日立産機は、配電用変圧器の国内市場で約30%を占めるトップメーカー。カーボンニュートラル温室効果ガス排出量実質ゼロ)の流れを踏まえ、アモルファス(非晶質)合金を鉄心に利用する電力損失の少ない変圧器などを提供している。

三菱電機から譲り受けた設備を、変圧器などを製造する中条工場(新潟県胎内市)に移管し、生産能力などを強化する。一方、三菱電機は重点成長事業に掲げるFA事業の拡大に注力する。

三菱電機の系統変電システム製作所赤穂工場(兵庫県赤穂市)で製造する変圧器は、今回の譲渡の対象外。


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日刊工業新聞 2024年04月08日

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