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盛り土工事用ブルドーザーで自動運転、清水建設などが実証するシステムの仕組み

盛り土工事用ブルドーザーで自動運転、清水建設などが実証するシステムの仕組み

自律施工型ブルドーザーを使った実証実験

清水建設はボッシュエンジニアリング(横浜市西区)、山崎建設(東京都中央区)と共同で、盛土工事向けブルドーザーの自動運転システムを構築した。実機を用いた実証試験を行い、建機の運転制御や物体検知、緊急停止など要素機能の実効性を確認した。今後、ブルドーザーの環境認識機能の高度化を図り、自律施工型ブルドーザーの開発につなげていく。

操作者が盛土工事の具体的な作業内容を設定すると、専用の人工知能(AI)がブルドーザーに搭載した3次元(3D)の高性能センサー「LiDAR(ライダー)」やカメラからの情報を基に状況を分析。前後進や右左折、ブレードの上下稼働といった運転制御や、物体・人の検知による緊急停止などの動作を設定通りに自動で行う。

自律施工にはこれらの動作機能に加え、地形や天候、陽光の照射加減などによって対象物が盛土かどうかを判断する高度な環境認識機能が必要。このため同社は現在、さまざまな条件下で検証を行い、データを収集・分析しながらシステムの構築を進めている。

日刊工業新聞 2024年4月4日

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