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半導体製造工程の異物検出・除去1台で、堀場が開発した新検査装置の実力

半導体製造工程の異物検出・除去1台で、堀場が開発した新検査装置の実力

堀場製作所の半導体製造工程で使う異物検査・除去装置「PD Xpadion EX」

堀場製作所は18日、半導体製造工程の異物検出・除去を1台で行える検査装置を発売したと発表した。レティクルやマスクといった回路を描いた原版へのホコリなどの異物付着を検知する従来機に、異物の除去機能を搭載。マスクなどの自動搬送にも対応し、生産効率や歩留まりを高められる。消費税抜きの価格は1億5000万円から。従来機も合わせ5年間で150台の販売を目指す。

新製品「PD Xpadion(エクスパディオン)EX=写真」は、2021年に発売した従来機「PD エクスパディオン」をベースに、同社の異物除去装置の機能を一体化させて異物の検出から除去まで自動で行える。マスクなどを格納したケースを2式セットできるマルチポートも備え、連続的な検査や除去も実現した。

また、半導体工場の天井に設置された軌道を走行して自動搬送する天井走行台車(OHT)と連携できる基板自動搬送装置(EFEM)も開発。顧客の現場に合わせてオプションで販売する。

従来機は異物検出のみで、異物を取り除くには別装置にマスクなどを搬送する必要があり、非効率さや搬送過程で新たな異物が付着するリスクなどがあった。


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日刊工業新聞 2024年03月19日

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