堀場製作所が170億円投資、世界シェア首位「半導体製造装置用MFC」増産へ新工場
堀場製作所は、京都府福知山市に半導体製造装置向けのマスフローコントローラー(MFC)や薬液濃度モニターなどを生産する新工場を建設する。堀場グループとして過去最大の約170億円を投じる。国内におけるMFCの生産能力は現状比最大約3倍まで拡張可能となる。2026年1月に竣工する。同社は半導体製造装置向けMFCで世界シェア首位。中長期的な成長が期待される半導体市場向けに安定供給体制を整える。
新工場は、半導体事業子会社の堀場エステック(京都市南区)の拠点。京都工場(同)、阿蘇工場(熊本県西原村)に次ぐ国内3カ所目の生産拠点となり、2階建てで、延べ床面積は2万3292平方メートル。 現在、国内でのMFCの生産能力は年間約60万台だが、新工場のフル稼働時には約3倍の年間約180万台まで増強可能となる。 主力製品のMFCや薬液濃度モニターのほか、自社製品用プリント基板なども生産する予定。半導体事業に関連する製品やシステム、半導体事業以外の製品の生産にも柔軟に対応する。MFC自動化生産ラインや工程間をつなぐ搬送ロボットなど最新設備を導入し、自動化と効率化も推進。新工場近くには同社の研究開発拠点もあり、連携による先端技術の早期実装にも取り組む。
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日刊工業新聞 2023年12月13日