超大型ショベルに運転支援システム、日立建機が実証
日立建機は4日、豪州西オーストラリア州の鉄鉱石鉱山で、超大型ショベル向け運転支援システムの実証試験を3月下旬に始めると発表した。油圧ショベルの掘削と積み込み動作を支援する同システムを自社で開発。システム活用で将来の鉱山現場でのオペレーターの負担軽減、現場作業の安全性や生産性向上、燃料消費の削減などにつなげる。
今回、顧客の鉱山会社が実際に運営する鉱山現場で実証試験をすることで実用性を検証し、一層の精度向上を目指す。
実証試験は英豪資源大手のリオ・ティントが操業する鉄鉱石鉱山で行う。運転質量360トンの超大型ショベル「EX3600―7」のバックホウ仕様機にセンサーやモニターなどの機材を取り付け、運転支援システムによる掘削や積み込み作業の性能のほか、運転室モニターの使い勝手を検証する。
鉱山現場の実証や顧客との共創で得た知見により、2025年から順次、同システムの実用化を目指す。
同システムは350トンショベルに加え、200トンから800トンクラスのショベルのバックホウ仕様機にも後付けできる。
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日刊工業新聞 2024年3月5日