合計出力は12.8万kW、日本最大の「陸上風力」が稼働
ユーラスエナジーホールディングス(東京都港区、諏訪部哲也社長)は9日、建設する日本最大の陸上風力発電所「芦川ウインドファーム」(北海道豊富町)の北側区画が完成し営業運転を始めたと発表した。完成した区画の発電規模は6万8800キロワット。北海道電力ネットワークへ全量売電する。2025年春に南側区画も運転を始めると、合計出力は12万8800キロワットになる。
同発電所は、1基当たりの出力が国内最大級である4300キロワットのシーメンスガメサ・リニューアブル・エナジー製の風力発電機を北側区画に16基、南側区画に15基設置する計画。全区画が完成すると、一般家庭約9万4000世帯の消費電力に相当する電力を供給し、年間14万6000トンの二酸化炭素(CO2)削減効果が見込まれる。
道北地域は国内でも極めて風況に恵まれた風力発電の適地である一方、電気を需要地へ送るための送電線に空き容量がないことが課題だった。これに対し、同社などが国の補助を受け、23年4月に大規模な送電網と蓄電池設備の商業運転を開始し、大規模な風力発電を導入することが可能になった。
日刊工業新聞 2024年01月10日