任天堂が新研究開発拠点の規模拡張、完成時期を延期
任天堂は本社(京都市南区)隣に建設予定の研究開発拠点「任天堂本社第二開発棟」の規模を拡張する。12階建て延べ床面積3万8000平方メートルの従来計画を、長期的な開発人員増加などを見越して見直す。これに伴い完成時期を2027年から28年に延期する。8日、オンライン開催した経営方針説明会で古川俊太郎社長が明らかにした。
同社は22年4月、本社と14年建設の「本社開発棟」に挟まれた約1万平方メートルの土地を京都市から50億円で取得。新たな研究開発棟の建設を計画していた。古川社長は新棟について「今後の研究開発の強化を行う上で、重要な役割を担う」と、拡張に踏み切る狙いを説明した。
同説明会では、ゲームソフトウエア開発体制の拡張・整備や、映像などのゲームビジネスに親和性の高いビジネス機会の追求、顧客との接点の強化・拡大に向けた基盤構築などに向けた施策についても言及。一連の取り組みについて今後、総額4500億円規模を投じる計画を示していたが、上振れる可能性を示唆した。
日刊工業新聞 2023年11月09日