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産総研がセラミックスの化学焼結実験をロボ化、20倍以上のペースで組成探索

産業技術総合研究所の山口祐貴主任研究員と中山麗特別研究員は、セラミックスの化学焼結実験をロボット化し、数十種の複合酸化物を見いだした。化学焼結は熱でなく化学反応でセラミックスを合成する。高温を必要とせず、製造時の二酸化炭素(CO2)排出量を削減できる。

自動秤量(ひょうりょう)装置などを用いてさまざまな組成のセラミックスを合成する。人手の20倍以上の実験ペースで組成を探索した。このデータを機械学習にかけ、データのない組成の物性を予測できることを確かめた。

さらに酸素を取り除くグローブボックス内に、協働ロボットの実験システムを構築した。8時間かけていた作業を1時間に短縮。24時間運転もできる。

一連の実験から強誘電体のバリウム・チタン酸化物や光触媒材料のストロンチウム・チタン酸化物など数十種を化学焼結で合成可能にした。従来は数種に限られていた。高温焼結は1000度C以上で焼くが、化学焼結は100度C以下で化学反応が進む。


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日刊工業新聞 2023年10月23日

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