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レーザー核融合でエクスフュージョンと共同研究、東工大の強み

レーザー核融合でエクスフュージョンと共同研究、東工大の強み

東工大の益一哉学長(左)とエクスフュージョンの松尾一輝CEO

大阪大学発スタートアップのEX―Fusion(エクスフュージョン、大阪府吹田市、松尾一輝最高経営責任者〈CEO〉)と東京工業大学は12日、レーザーを利用した核融合について、共同研究を始めると発表した。2032年までにレーザーや熱の取り出し装置など各種装置を統合。レーザーの照射や熱の取り出しなど、レーザー核融合の原理実証を目指す。

研究拠点は23年から3年間設置し、エクスフュージョンが年間2500万円を出資する。研究の進展に応じて期間を延長する。人数は当初10人程度だが、順次増やす予定。

研究は三つのフェーズを想定。まず10月から26年9月までをフェーズ1と位置づけ、核融合反応で生じたエネルギーを取り出す「ブランケット」という部品の設計などを進める。

核融合発電の商用炉では燃料の三重水素を炉で作る必要がある。実用化の際は、反応で出る中性子をリチウムで捉え、三重水素を作ることが想定される。東工大は高純度のリチウム鉛合金に強みを持つため、この分野にも力を入れる。

フェーズ1の進展に応じて、フェーズ2で26年から29年の間にエネルギーの取り出しを担う装置を建設。29年以降にそれらの装置とレーザーを統合して、32年までに原理実証を目指すフェーズ3に進む計画だ。拠点長を務める東工大の近藤正聡准教授は「液体金属はレーザー核融合との相性が良い」と話す。

日刊工業新聞 2023年10月13日

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