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ドライ方式で水素専焼、川崎重工が出力1800kw級「ガスタービンコージェネ」

ドライ方式で水素専焼、川崎重工が出力1800kw級「ガスタービンコージェネ」

水素専焼のガスタービンコージェネレーションシステム「PUC17MMX」

川崎重工業は5日、ドライ方式で水素専焼できる燃焼器搭載の出力1800キロワット級ガスタービンコージェネレーション(熱電併給)システム「PUC17MMX=写真」を発売したと発表した。同方式による水素専焼は世界初という。安定的に水素を燃焼し、大気汚染防止法の窒素酸化物(NOx)規制値を超えずに運用できる。工場の自家発電向けに提案する。

同方式は水噴射せずにNOx低減する燃焼方法で、発電効率は高いが燃焼温度のコントロールが難しい。マイクロミックス燃焼と追い焚(だ)き燃焼を組み合わせて開発した。

天然ガスに比べて燃焼速度が速く、燃焼温度が高い水素で発電すると、NOx排出量増加や燃焼器部品の過熱が課題になる。同方式でこれらの課題を解決できる。天然ガスとの混焼も対応し、水素を体積比50―100%で利用できる。

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)事業で開発した技術を活用した。

日刊工業新聞 2023年09月06日

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