住友化学が世界初、粒子径150ナノメートル以下「超微粒αアルミナ」量産
住友化学は28日、愛媛工場(愛媛県新居浜市)で超微粒αアルミナ(酸化アルミニウム)の量産を9月から始めると発表した。同社によると粒子径150ナノメートル以下の均質な超微粒アルミナの量産は世界初だという。半導体やライフサイエンス関連など先端領域の新たな需要開拓につなげる。2025年度の高純度アルミナ事業の売上高を23年度比3割増に引き上げる計画。
今回量産を開始するのは、主に工業製品に用いられるαアルミナの超微粒グレード「NXAシリーズ」。150ナノメートル(ナノは10億分の1)の粒子径は、粒度が比較的大きい同社製品と比較すると約200分の1のサイズとなる。
新グレードは次世代半導体向けの研磨材用途に加え、高強度・耐薬品性が必要な半導体製造装置用部材、高強度・審美性が求められる人工関節や歯科材料といったライフサイエンス分野での需要を想定する。
アルミナは水酸化アルミニウムを高温で焼いて作られる物質。そのうち純度99・99%以上を高純度アルミナという。同社の高純度アルミナ製品は、リチウムイオン二次電池(LiB)のセパレーター部材などに使われてきた。
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日刊工業新聞 2023年月8月29日