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CO2年1300万トン貯留実現へ、経産省が選定した7つのモデル事業とは

CO2年1300万トン貯留実現へ、経産省が選定した7つのモデル事業とは

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経済産業省は、二酸化炭素(CO2)の回収・貯留(CCS)のモデル事業を七つ選定した。2030年までの貯留開始と大規模化に向けてモデル事業を支援する。30年までに国内の年間排出量の約1%に当たる年約1300万トンの貯留を目指す。

国内のCO2貯留地域として、北海道苫小牧、東北地方日本海側、新潟県、首都圏、九州北部沖から西部沖にかかる5地域を選んだ。各地の発電、石油精製、鉄鋼、化学、製紙、セメントなど「多排出産業」からのCO2を回収する。

同一地域でCO2を回収・貯留する「地産地消型」が3件、国内各地で回収したCO2を船舶で輸送して国内の特定地域に貯留する「国内ネットワーク型」が2件、国内各地で回収したCO2を船舶で輸送して海外で貯留する「海外貯留型」が2件。このうち三井物産の事業では、近畿・九州地方の化学・石油精製産業から排出されるCO2を船舶で輸送し、マレー半島東海岸沖の地中に貯留する計画。

23年度はCO2の分離、回収、輸送、貯留にかかるコストの試算やCO2貯留可能量を把握するための事前調査を支援する。エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の運営費交付金を使う。23年度は関連予算として35億円を計上した。24年度以降は試掘や設備投資などにかかる費用を支援する方向。

政府は50年時点で年約1億2000万―2億4000万トンのCO2貯留を目指している。今回選定した5地域の拡張を中心に貯留地点を20―25か所に増やす方針。

同日の閣議後会見で西村康稔経済産業相は「化石燃料を使いながらカーボンニュートラル温室効果ガス排出量実質ゼロ)を目指す上でCCSは重要な位置付けだ。(事業を円滑に進めるための)法整備の検討も加速したい」と話した。

日刊工業新聞 2023年06月14日

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