いすゞ「エルフ」に搭載、ジェイテクトが開発した操舵アクチュエーターの性能
ジェイテクトはレーンキープアシストなど先進運転支援システム(ADAS)を実現する小型トラック向けの操舵アクチュエーター(イメージ)を開発した。センサー制御などにより、自動運転レベル2相当を可能にする。油圧式パワーステアリング(HPS)と電動パワーステアリング(EPS)の技術を組み合わせて開発した。いすゞ自動車の新小型トラック「エルフ」と同電気自動車(EV)タイプの「エルフEV」に搭載される。
車の「曲がる」機能を担うステアリングシステムには、補助機能がない「マニュアルステアリング」のほか、トラックなど商用車に使われるHPSと乗用車向けのEPSの3種類がある。ジェイテクトではHPSとEPSの技術を活用し、ハンドルに近いコラム部に操舵アクチュエーターを搭載する構造を開発した。ステアリングホイール付近に搭載するため、高床や低床にかかわらずさまざまな商用車で搭載可能だ。
また、同アクチュエーターはトルクセンサーや回転角度センサーを内蔵しており、操舵力のアシストやハンドル戻しを制御する。これらの機能により、ふらつき運転や車線逸脱による事故の抑制につなげる。同社は新操舵アクチュエーターを今後は中型トラック向けにも拡販する計画。省スペース化と高出力化に磨きをかけ、小型から大型の商用車で自動運転レベル4の実現を目指す。
【関連記事】 トヨタグループも頼りにする異能の変革集団
日刊工業新聞 2023年04月26日