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遠隔地からトンネル工事を即時確認、リコー構築「5G活用システム」の仕組み

遠隔地からトンネル工事を即時確認、リコー構築「5G活用システム」の仕組み

360度ライブストリーミングを活用し、現場の様子を確認できる

リコーは竹中土木(東京都江東区)や演算工房(京都市上京区)、日鉄ソリューションズと共同で、遠隔地から即時にトンネル工事の施工状況を確認できるシステムを構築した。第5世代通信(5G)を地域限定で使うローカル5Gと、仮想空間における360度ライブストリーミングを活用したシステムで、国土交通省東北地方整備局発注の「国道121号湯野上2号トンネル工事」において実証実験を実施。このほど国交省の実証確認を得た。

湯野上2号トンネルは会津縦貫南道路湯野上バイパスの中で最も長い約2・5キロメートルのトンネル。切羽(きりは)と呼ばれるトンネル工事の掘削現場付近に設置された4K対応360度カメラの映像を、トンネル内のローカル5G無線を通じて現場の仮設事務所に伝送することにより、その場からリアルタイムで施工状況を自由な視点で確認できる。

リコーが提供する、任意の空間を仮想現実(VR)上で再現するソリューションを活用し、仮想空間上でさまざまなデータを組み合わせることによって遠隔地からの施工状況確認を実現した。

日刊工業新聞 2023年4月3日

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