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旭化成とNECが基盤構築、「秘密計算技術」が素材開発の連携を加速させる!

旭化成とNECが基盤構築、「秘密計算技術」が素材開発の連携を加速させる!

「秘密計算技術」を活用した分析基盤のイメージ(旭化成の発表資料より)

旭化成NECは、「秘密計算技術」を活用し、複数の企業が共同で素材開発を行う際にデータを秘匿したまま連携できる分析基盤を構築したと発表した。蓄エネルギー分野の研究開発で同基盤の活用を始めた。自社に加え、原料サプライヤーや加工・部品メーカーのデータを統合して分析し、材料開発を加速する。今後、旭化成は顧客との協業で同基盤の活用を広げる。

材料開発は情報の機密性が高いため、企業間のデータ連携が進んでおらず、開発期間が長期化するという課題があった。そこで旭化成は、NECの秘密計算技術と、自社のデータ分析を用いた新素材開発手法「マテリアルズ・インフォマティクス(MI)」を組み合わせ、データ連携用分析基盤を開発した。

同基盤は、原料情報や加工条件、評価情報などの重要データを暗号化したまま統合し、このデータを基に旭化成のMI技術を応用して材料開発シミュレーションを実行する。将来は生産計画の最適化など幅広い分野での活用を視野に入れる。

NECの秘密計算技術のうち、ハードウエアを利用した方式(TEE)を活用した。同方式は分析時間が比較的短いことに加え、既存の分析アプリケーションを基本的にそのまま動作でき、難解な秘密計算のプログラミングは必要ない。


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日刊工業新聞 2023年03月29日

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