燃料電池を定置電源に再利用、ホンダがDC非常用電源で実証
ホンダは、米国現地法人のアメリカン・ホンダモーター(カリフォルニア州)の敷地内に燃料電池車(FCV)の燃料電池(FC)システムを再利用した定置電源を設置し、同社データセンター(DC)の非常用電源として実証運用を始めた。FC定置電源の商用化に向けた取り組み。今後、国内外の工場やDCに順次整備して、自社で排出した温室効果ガスの低減も図る。
今回使用するFC定置電源はFCV「クラリティ フューエルセル」のシステムを再利用した。4基のFCシステムから構成する約250キロワットのユニットを2台接続し、約500キロワットの出力が可能。ユニットを追加接続することで出力を高められる。
クラウドやビッグデータ(大量データ)の活用拡大によりDCの必要電力が急伸。DCは災害時でも安定した電力供給が求められ、事業継続計画(BCP)の観点からも非常用電源のニーズが高まっている。
非常用電源はディーゼル発電が主流だが、クリーンで高品質な電力を供給できるFCシステムの需要増が見込まれている。
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日刊工業新聞 2023年03月07日