微減する黒物家電出荷額、今後の増加が期待できる製品は?
電子情報技術産業協会(JEITA)が発表したテレビなどの黒物家電を主とする民生用電子機器の1月の国内出荷額は、前年同月比1・3%減の948億円だった。金額ベースでみれば、前年同期を上回った分野もあるが、「2022年1年間で材料費や物流費が高騰したことによる、販売価格の上昇」(JEITA)が要因。出荷数量としては横ばいもしくは微減の傾向が続きそうだ。
22年に比べ増加が期待できるのがカーAVC。出荷金額は20年1月と比較し約8%増の480億円とコロナ前を上回る水準まで拡大した。自動車の生産台数が回復傾向にある中、今後も好調に推移する見通しだ。
年末商戦の結果がふるわず、22年12月に出荷数量ベースで前年同期比17・1%減だった薄型テレビは、23年1月に同7・5%減の36万5000台で着地した。トレンドである50型以上の大型製品が好調だった。ただコロナ禍の巣ごもり需要など、薄型テレビの需要を大きく押し上げるような状況は見込めず、JEITAは「今後は、22年と比べほぼ横ばい」で推移するとみる。
日刊工業新聞 2023年02月21日