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フォルクスワーゲンが「アウディ」EVの販売拡充、社長が語る作戦

フォルクスワーゲンが「アウディ」EVの販売拡充、社長が語る作戦

SUV「Q4 e-tron」

フォルクスワーゲングループジャパン(VGJ、愛知県豊橋市、マティアス・シェーパース社長)は、傘下の高級車「アウディ」ブランドで、2022年に3・9%だった電気自動車(EV)の販売比率を23年に12%に引き上げる。エントリーから上位モデルまで商品を拡充すると同時に、急速充電器を設置する販売店を22年比の倍に広げ普及を促す。

普及モデルのスポーツ多目的車(SUV)「Q4 e―tron(イートロン)」に加え、上位モデルの新型SUV「Q8イートロン」を導入する計画だ。スポーツ車モデル「イートロンGT」の供給量も増やす。

アウディジャパンのブランドディレクターも務める、シェーパースVGJ社長は「EV販売は最低でも数千台は上乗せしたい」と、さらなる拡販を示唆。すでに販売比率が12%に達している販売店もあるとし「商品があれば売れるということだ」と自信をみせた。

VGJ社長のマティアス・シェーパース氏

また22年は52店舗に出力150キロワットの急速充電器を設置したが、102店舗への設置時期を1年前倒し、23年中に完了する。既設の同50キロ―90キロワット急速充電器を置き換える。

このほか欧州以外の地域で初となる、直営の都市型充電ステーション「アウディチャージングハブ」を、東京都内に2―3カ所新設することを決めた。再生可能エネルギーなど、脱炭素エネで充電できるようにする。

シェーパース社長は「世界はすごい勢いでEV化が進んでいる。日本は潮流に取り残されている面がある」と指摘し、充電インフラ整備の重要性と意義を説明した。


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日刊工業新聞 2023年1月26日

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