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国産ワクチン開発参入、ユニバイオが生かす独自ノウハウ

国産ワクチン開発参入、ユニバイオが生かす独自ノウハウ

ベンサミアナタバコの収穫作業(ユニバイオ提供)

UniBio(ユニバイオ、新潟市西浦区、結城洋司最高経営責任者〈CEO〉)は、国産ワクチンの開発に参入する。植物バイオ技術で抗原となるたんぱく質をベンサミアナタバコから発現・抽出・生成する。東京大学の石井健医科学研究所教授との共同研究で、新型コロナやインフルエンザウイルスによる感染症への予防能力を評価する。2―5年後をめどにライセンスアウトで12億―20億円の売上増に結びつけたいとする。

石井研究室は新規感染症発生時、100日以内のワクチン開発を目指しており、免疫原性を高める物質「アジュバント」について豊富な研究成果を持つ。20日に同社と共同研究契約を交わし、今後は10種類以上のワクチン用抗原を開発する。多様な抗原システムにより、価格競争力に優れた国産ワクチンの開発を加速する。使用するたんぱく質の種類などは非公表。

種まきから栽培までが4週間と育成が早いたばこ葉の一種、ベンサミアナタバコを用いる。遺伝子情報を設計しベクターに組み込んで植物に接種し、2週間光合成すると、さまざまなたんぱく質を葉などで生産できる。ユニバイオはその抽出・精製などの技術で独自ノウハウを持つ。

日刊工業新聞 2023年01月24日

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