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治験が始まったmRNA・HIVワクチンの仕組み

治験が始まったmRNA・HIVワクチンの仕組み

HIVが感染したH9T細胞の顕微鏡写真(NIAID提供)

メッセンジャーRNA(mRNA)によるエイズウイルス(HIV)ワクチン候補の第1相臨床試験(治験)が、米国内で開始された。米国立衛生研究所(NIH)傘下の米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)が発表した。mRNAワクチンは新型コロナ向けに世界で初めて実用化され、それ以外の感染症予防にも応用が期待されている。

対象となるワクチン候補は3種類。研究および臨床試験のネットワーク組織HVTNに対しNIAIDが資金支援する。いずれもワクチンに含まれるmRNAが、HIV表面のスパイクたんぱく質をヒトの体内で生成、HIVへの免疫応答を引き出す仕組み。mRNAの配列構造の設計・開発はスクリプス研究所のコンソーシアムが行い、新型コロナワクチンの開発で知られるモデルナも設計・開発やワクチン製造で協力した。

日刊工業新聞2022年3月29日

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