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トヨタの23年世界生産は最大1060万台、織り込んだリスクの幅

トヨタ自動車は16日、2023年1―12月のトヨタ・レクサスブランドの世界生産台数見通しを最大1060万台にすると発表した。半導体不足やコロナ禍など下振れリスクとして1割程度の変動幅を設定する。リスクを織り込んだ基準台数を示すことで取引先の負荷軽減につなげる。

設備の生産能力、部品供給や人員の確保状況、販売動向などを踏まえた。オンライン取材に応じた熊倉和生調達本部長は「半導体調達の最悪期は脱したが、22年並みのリスクを織り込んだ」と説明。上限を達成すれば暦年で過去最高だった19年の905万3517台を超えることになる。

22年は主に半導体不足で当初計画から下振れが続き、余剰在庫を抱えるなど仕入れ先の負担が増していた。伊村隆博生産本部長は「仕入れ先との困りごと共有など、助け合える風土にしたい」と話した。また長納期化については長田准執行役員が「重点的に国内に配分し、23年半ば頃にかけて現状半年程度の納期を4カ月程度に短縮したい」と語った。


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日刊工業新聞 2023年01月17日

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