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ダム工事月間打設量で国内最高記録、鹿島などが導入した複数建機「自動運転」の威力

ダム工事月間打設量で国内最高記録、鹿島などが導入した複数建機「自動運転」の威力

クワッドアクセルによる左岸堤体上の打設作業

鹿島などが秋田県東成瀬村で手がける「成瀬ダム堤体打設工事」で、10月の月間打設量が27万1000立方メートルに達し、国内最高記録を更新した。ブルドーザーや振動ローラーなど複数の建機を自動・自律運転させる独自の「クワッドアクセル」を導入。これに保護コンクリートの構築を自動化した「置き型枠自動スライドシステム」などを組み合わせ、昼夜連続での大規模施工で仕上げた。

土砂にセメントや水を混ぜた「CSG」やコンクリートを、堤体の左岸側で打設した。SPミキサーなどを用い、1時間当たり1080立方メートルのCSG生産も実現。クワッドアクセルなどの活用により、堤体上のクレーン作業を不要にした。従来の国内最高記録は、当時の間組(現安藤ハザマ)が1960年8月に黒部ダム(富山県立山町)で記録した14万7300立方メートルだったという。

11月には堤体の半分に当たる242万5000立方メートルの打設を完了。雪解け後の23年4月中旬に作業を再開する。23年度には先行する右岸に左岸の高さが追いつき、堤体上の面積が広がる見通し。これにより、CSGなどの搬送をダンプトラックからより効率的なベルトコンベヤーに切り替えられる。自動化したブルドーザーや振動ローラーに加え、自動化ダンプトラックの活用も計画している。

日刊工業新聞 2022年12月28日

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