ニュースイッチ

3年ぶり増加が確実な神奈川の倒産件数、最も多かった業種は?

東京商工リサーチ横浜支店(横浜市中区)がまとめた11月の神奈川県内の企業倒産件数は、33件と前年同月比10・0%増え、2カ月ぶりに前年を上回った。倒産件数は1―11月の累計で360件に達し、2021年の年間累計件数と並んだ。22年の年間倒産件数が前年を上回るのは確実とみられ、そうなれば新型コロナウイルスの感染が広がる前の19年以来、3年ぶりの増加となる。

11月の倒産件数が多かったのは、10件を数えた建設業や8件に上った「サービス業他」。ほかは4件以下にとどまった。製造業は3件だった。倒産の原因としては販売不振が33件中19件、次いで既往のしわ寄せが10件と目立った。

倒産企業の負債を合計した負債総額は31億2700万円で、前年同月を60・2%下回った。倒産件数が増えても、負債額が10億円以上の大型倒産がなかったため、前年を大きく割り込んだ。前年割れは2カ月連続。

同支店では、債務が肥大化し、追加の資金調達が難しくなった企業も多い中で、物価や賃金の上昇といったコスト増圧力が強まっていると分析。倒産件数の増加傾向が今後、本格化していく可能性が大きいと予想している。

日刊工業新聞 2022年12月27日

編集部のおすすめ