日産がジヤトコ活用拡大、パワートレーン開発強化
日産自動車は電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)向け電動駆動装置(パワートレーン)の設計開発業務を、子会社のジヤトコと分担する。日産は2030年度までにEV15車種を含む23車種の新型電動車の投入を計画する。増大するパワートレーン開発の負担を軽減し、電動車の商品開発力の強化などにつなげる。
ジヤトコは日産の座間事業所(神奈川県座間市)内に電動パワートレーンの実験業務を担う座間開発センターを10月に開所して体制を強化。数十人程度を配置し、日産の実験設備も引き継ぐ。
日産はジヤトコと連携し、EV向けではモーター、インバーター、減速機の3部品を、HV向けでは同3部品に加え発電機など5部品を一体化したユニットを開発。部品の統合などにより26年度までに現行品と比べ30%のコスト削減を目指すとしていた。
ジヤトコは日立アステモと連携。同社からモーターやインバーターを調達し、電動パワートレーンの開発に力を入れる。日産向けを含め同装置の生産を30年に年500万台に高めることを目指す。
【関連記事】 日産が新しいクルマ作りで必ず頼りにする機械メーカー
日刊工業新聞 2022年12月22日