米国で表彰、日産のSUV「ローグ」に搭載した可変圧縮「VCターボ」の実力値
日産自動車の排気量1500ccの可変圧縮比エンジン「VCターボ」が、米ワーズ社の表彰制度で「10ベストエンジン&推進システム」を受賞した。同エンジンは日産の米国最量販車となるスポーツ多目的車(SUV)「ローグ(日本名はエクストレイル)」のガソリン車モデルに搭載して21年に発売した。優れた駆動装置(パワートレーン)を年1回表彰する同賞を日産が受賞するのは通算19回目。
VCターボは圧縮比を8―14に変えることで、排気量1500―2800cc相当のエンジン性能を発揮できるなどの特徴がある。こうしたエンジン技術を小排気量の3気筒エンジンに適用し、車の高い静粛性や商品力の向上につなげた点などが高く評価された。
日本では独自のハイブリッド車(HV)技術「eパワー」を採用したエクストレイルのHVモデルに同エンジンを搭載して7月に発売した。eパワーはエンジンを発電のみに使い、モーターで駆動する仕組み。同エンジンは力強く、静かで、効率的な走りの実現などに貢献している。
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日刊工業新聞 2022年10月31日