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井関農機が新型コンバインに搭載、「直進アシスト機能」の効果

井関農機は直進アシストシステムを搭載したコンバインの主力機種「HJ6130―Z=写真」を近く発売する。直進時のパワーステアリング操作の回数が減り、運転者の負担を軽減。周り刈り用の「条・横モード」や往復刈り用の「往復モード」など作業に合わせた設定が行え、株本が見えない倒伏稲もまっすぐ刈り取りできる。消費税込みの価格は1956万2400円から。

同社は直進アシスト機能が付いた田植え機とトラクターを発売済みで、今回でコンバインも含めた「3点セット」がそろう。

直進走行のアシストでは、全球測位衛星システム(GNSS)の測位情報を活用する。一方向モードや往復モードの時は事前に基準線を取得し、刈り取り時の操舵(そうだ)を支援する。直進アシスト作業開始時の音声案内とアラーム機構を搭載。障害物など、とっさの場合に手動操作を優先する緊急回避機構も備える。

農作業は水稲の株本や田のぬかるみ、起伏などで足をとられやすく、直進作業はベテランの技量が必要とされる。農作業者の高齢化や若手の就農促進が課題となる中で、農機の直進走行支援などを通じて作業の無駄を省き効率化を進めることが求められている。

日刊工業新聞 2022年12月16日

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