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豪州の「レーザー核融合計画」に阪大発スタートアップが参加

豪州の「レーザー核融合計画」に阪大発スタートアップが参加

エクスフュージョンはレーザー核融合の商用炉を目指す

レーザー核融合の商用炉を開発するエクスフュージョン(大阪府吹田市)は14日、オーストラリアでペタワット級のレーザーを開発するプロジェクトに参画すると発表した。同プロジェクトを通じて、レーザー核融合発電の応用につなげる。

エクスフュージョンは大阪大学と光産業創成大学院大学の研究者が中心になって、21年に立ち上げたスタートアップ。阪大で研究している「高速点火方式」と呼ばれるレーザー核融合発電の実用化を目指している。

同社は得意とするレーザーの制御技術などでプロジェクトに協力。核融合発電以外に医療などへの応用も視野に入れる。プロジェクトには豪州のアデレード大学やHB11エナジーなども参画する。それぞれの強みを生かし、技術力の向上を目指す。

核融合は太陽のエネルギー運動を再現したシステム。レーザー核融合では球状にした重水素と三重水素の燃料にレーザーを照射。燃料を圧縮し瞬間的に核融合反応を起こす。レーザー核融合をめぐっては、米エネルギー省がローレンス・リバモア国立研究所(LLNL)の実験で核融合を起こすために投入した分を上回るエネルギーを取り出せたと発表。21年夏では70%のエネルギー取り出しが最高で、研究が大きく進展した。

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