日本郵船の「アンモニア燃料供給船」、基本設計承認の取得支えた先進的手法
日本郵船は開発中のアンモニア燃料供給船が日本海事協会から基本設計承認(AiP)を取得した。2020年代後半からの普及が見込まれるアンモニア燃料船への燃料補給船として使用する予定。アンモニア燃料は一般的な重油と違い、燃焼しても温室効果ガスを排出しない。日本郵船は50年代の温室効果ガス排出量実質ゼロ(ネットゼロ)の実現を目指しており、その一環としてアンモニア燃料船を開発している。
AiP取得に当たっては、社内チームがこれまで造船所などで作成されていた設計図面を独自で作成。さらに図面とひもづいた3次元(3D)モデルの作成を初期段階のコンセプト設計から導入する先進的な手法を用いた。その結果、アンモニアの毒性などについて十分な安全対策を施した仕様を考案することが可能になったという。
日刊工業新聞 2022年9月29日