住友商事と大島造船所が25年竣工へ、「アンモニア燃料船」の全容
住友商事は、大島造船所(長崎県西海市)と共同でアンモニアを燃料とするドライバルク船を開発する。2025年内の竣工を目指す。投資額など詳細は今後詰める。環境負荷が低いアンモニアなど代替船舶燃料への移行が求められる中、世界に先駆けてアンモニア焚きドライバルク船の開発を進め、海事産業の脱炭素化に貢献する。
設計・開発は大島造船所を中心に、住友商事が7月に社内で発足した「アンモニア組織横断プラットフォーム」とも共同で船体の開発から燃料供給などの航行環境の整備も進める。全長229メートル、船幅32・26メートル、載貨重量8万―8万1000トンを想定。住友商事は竣工後の船の保有・運航を通じ、需要家におけるサプライチェーン(供給網)での温室効果ガス(GHG)排出量削減につなげる。
住友商事は、シンガポールにおける船舶向けアンモニア燃料の供給に関する共同覚書をシンガポール・ケッペルO&Mと結んだ。20年代半ばの事業化を目指す。
日刊工業新聞2021年12月28日