崎陽軒「シウマイ弁当」の掛け紙の印刷が変わる、CO2ゼロインキ活用

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排出ゼロのインキで印刷した崎陽軒「昔ながらのシウマイ」の包装紙(上=崎陽軒提供)

大川印刷(横浜市戸塚区、大川哲郎社長)は、東京インキ(東京都北区、堀川聡社長)から温室効果ガス排出量実質ゼロのインキの調達を始めた。シューマイを販売する崎陽軒(横浜市西区、野並晃社長)向け包装紙の印刷に使う。大川印刷は取引先に“排出ゼロ”を呼びかけており、賛同したインキメーカーは2社目。中小企業が連携し、脱炭素の輪が広がっている。

大川印刷は調達したインキを崎陽軒の「昔ながらのシウマイ」の包装紙と「シウマイ弁当」の掛け紙の印刷に使う。東京インキは2商品向けのインキの原材料調達や製造、輸送に伴う二酸化炭素(CO2)排出量を計算し、ゼロ化した。具体的には他の場所でのCO2削減価値を入手し、自社の排出を打ち消すカーボンオフセットの手法を活用した。

大川印刷は工場に設置した太陽光パネルの電気を利用し、不足分は風力発電所から購入して「再生エネ100%印刷」を実現済み。印刷した包装材の輸送に伴う排出は、海の植物のCO2吸収量を取引する「横浜ブルーカーボン」などを活用してゼロ化している。インキもゼロとなり、崎陽軒向けのサプライチェーン(供給網)の脱炭素化に近づいた。

印刷物の利用者である崎陽軒も“カーボンゼロ印刷”を訴求できる。大企業もサプライチェーンの排出ゼロが迫られる中、中小企業が取引先の企業価値向上にも貢献しながら脱炭素に取り組んだ先例となる。5月には成東インキ製造(東京都世田谷区)も大川印刷に納入するインキの排出をゼロ化した。東京インキが続いたことで、大川印刷が使用するインキの58%が“カーボンゼロ”となった。

日刊工業新聞2022年8月15日

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