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暖房機から出るCO2を農作物の成長に利用するシステムの仕組み

岩谷産業の完全子会社イワタニアグリグリーン(東京都台東区)と桂精機製作所(横浜市神奈川区)は、農業生産者向けに暖房機から出る二酸化炭素(CO2)を農作物の成長に利用するシステムを開発する。夜間に液化石油ガス(LPG)用暖房機から排出されるCO2を回収し、昼間に農作物が行う光合成に利用できる「CO2回収供給機」を作製。実証実験を進め、2025年度の製品化を目指す。

農業分野でも環境に配慮した農業運営やCO2排出量の削減が求められている。桂精機製作所は従来の重油に代わりLPGを燃料とするハウス暖房機を販売している。今回、農業生産者と強いパイプを持つイワタニアグリグリーンと連携し、LPG用暖房機の拡販とCO2回収供給機の開発を進める。

CO2回収供給機の導入で生産者がCO2の排出量を削減した場合、岩谷産業が実施するクレジット制度「イワタニJ―クレジットプロジェクト」を活用し、CO2削減量に応じたサービスの提供も検討する。

日刊工業新聞2022年7月26日

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