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超音速ジェットの噴流可視化できる技術、東北大が開発した意義

東北大学の小澤雄太特任助教と野々村拓准教授らは、超音速ジェットの噴流を可視化する技術を開発した。高速カメラでは4キロヘルツで撮影し、マイクは200キロヘルツで音を測る。音響と画像を組み合わせて200キロヘルツの画像を再構成する。元の映像の50倍の速度で噴流を可視化できた。さまざまな高速現象に適用できると考えられる。

圧縮センシングという処理技術を用いて高速画像を再構成した。まず粒子画像速度計測法で噴流の速度場を撮影する。撮影速度は4キロヘルツ。250マイクロ秒(マイクロは100万分の1)ごとに1枚を撮影する。音響計測は200キロヘルツで5マイクロ秒間隔で計測する。

計測データの次元を削減し画像と音響を対応させる線形回帰モデルを作る。ここから撮影されていない5マイクロ秒間隔の画像を作成する。渦構造が流れる様子が再現された。ジェット噴流に限らず高速で複雑な現象を可視化できると期待される。

日刊工業新聞2022年7月7日

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