部品不足で前年割れ続くトラック販売、品質不正問題の日野自動車は?
トラック業界関係者がまとめた6月の普通トラック(積載量4トン以上の大型・中型トラック)の販売台数は、前年同月比45・2%減の4317台と、8カ月連続で前年同月の実績を下回った。各社、半導体不足や中国・上海のロックダウン(都市封鎖)による部品供給不足が響いた。国土交通省からエンジンの型式指定を取り消す処分を受けた日野自動車は、主力の大型が同76・2%減と大幅に落ち込んだ。前月比でも13・1ポイント減と、マイナス幅がさらに拡大した。
4社全てが前年同月の販売実績を割り込んだ。ただ「需要は継続しており、供給が追いついていない状況」(業界関係者)という。
車種別の販売実績は、中型トラックが前年同月比49・2%減の1377台。三菱ふそうトラック・バスが同64・2%減、いすゞ自動車が同49・2%減、日野自が同47・8%減と大幅に落ちた。大型トラックは同43・1%減の2940台。日野自が大きく落ち込んだほか、三菱ふそうが同31・1%減、いすゞが同28・9%減だった。
日野自は7月以降の販売台数について「いまだ見通しが立たない状況」としている。
日刊工業新聞2022年7月4日